【解決】Photoshopのジェネレーティブフィルでプロンプト通りの結果が出ない！考えられる5つの原因と対策

Photoshopの便利なAI機能「ジェネレーティブフィル」を使ってみたものの、なぜかプロンプト（指示文）通りの画像が生成されなくて困っていませんか？せっかくの画期的な機能も、思い通りに操作できないとストレスを感じてしまいますよね。

この記事を読めば、その問題の主な原因と、初心者の方でもすぐに試せる具体的な解決策が分かります。

主な原因は、「プロンプトの指示が曖昧」なことか、「画像の選択範囲が不適切」なことである可能性が高いです。しかし、それ以外にもいくつかの原因が考えられます。一つずつ確認していきましょう。

原因1：プロンプト（指示文）が具体的でない

原因の解説:
ジェネレーティブフィルを動かしているAIは、私たちが入力するプロンプトを元に画像を生成します。指示が「猫」のように単語だけで曖昧だと、AIはどんな猫を生成すれば良いか分からず、意図しない結果を生み出すことがあります。

具体的な解決手順:

より具体的に記述する: 「猫」ではなく、「日向ぼっこをしている三毛猫」のように、状況や種類を詳しく説明してみましょう。
要素を組み合わせる: 「何が」「どこで」「何をしている」といった情報を組み合わせると、AIがイメージを掴みやすくなります。
英語で試す: ジェネレーティブフィルは、日本語よりも英語のプロンプトの方が精度が高い傾向にあります。簡単な英単語をカンマ（,）で区切って並べるだけでも効果的です。（例: a cat, sleeping, sunny spot, soft fur）
スタイルや画風を指定する: 「水彩画風」「サイバーパンクな背景」「スタジオ照明」のように、画像のテイストや光の当たり方を指定すると、よりイメージに近い結果が得られます。

原因2：選択範囲の作り方が不適切

原因の解説:
AIは、指定された選択範囲とその「周りの状況」を読み取って、自然に見えるように画像を生成します。そのため、この選択範囲が狭すぎたり、境界が曖昧だったりすると、AIがうまく状況を判断できず、不自然な結果になりがちです。

具体的な解決手順:

対象物より少し広めに選択する: 何かを追加したり消したりしたい場合、その対象物よりも少しだけ余白を含めて選択範囲を作成するのがコツです。
選択範囲をくっきりと作成する: ぼかしツールなどを使った曖昧な選択範囲ではなく、なげなわツールなどで輪郭をはっきりと囲みましょう。
「選択範囲を拡張」機能を使ってみる: 選択範囲を作成した後、メニューバーの「選択範囲」→「選択範囲を変更」→「拡張」を選び、数ピクセル拡張することで、AIがより自然な画像を生成しやすくなる場合があります。

原因3：Photoshopのバージョンが古い

原因の解説:
ジェネレーティブフィルは、比較的新しい機能であり、Adobeによって頻繁にアップデートされ性能が向上しています。古いバージョンのPhotoshopを使っていると、最新の機能が使えなかったり、生成の精度が低かったりする場合があります。ジェネレーティブフィルを利用するには、バージョン25.0以上が必要です。

具体的な解決手順:

PCで「Creative Cloud」のデスクトップアプリを開きます。
左側のメニューから「アプリ」を選択します。
インストールされているアプリの一覧から「Photoshop」を探し、「アップデート」と表示されていればクリックして最新版に更新します。

原因4：Adobeのガイドラインに違反している

原因の解説:
ジェネレーティブフィルには、安全性を保つためのガイドラインが設けられています。暴力的、差別的、性的なコンテンツなど、ガイドラインに違反するプロンプトを入力すると、警告が表示されて画像が生成されないことがあります。

具体的な解決手順:

プロンプトを見直す: 意図せずともガイドラインに抵触するような単語が含まれていないか確認し、より中立的な表現に変更してみましょう。
年齢制限を確認する: ジェネレーティブフィルの利用は18歳以上に制限されています。Adobeアカウントに生年月日が正しく登録されているか確認しましょう。

原因5：生成クレジットを使い切っている

原因の解説:
ジェネレーティブフィルなどの生成AI機能には、プランごとに「生成クレジット」という月間の利用上限が設定されています。このクレジットを使い切ると、機能が使えなくなるわけではありませんが、生成速度が大幅に低下することがあります。

具体的な解決手順:

プランを確認する: 自分の契約しているCreative Cloudのプランで、月に何回までクレジットが付与されるか確認しましょう。
時間を待つ: 生成クレジットは毎月リセットされるため、急ぎでなければ翌月まで待ってから再度試すのも一つの方法です。

それでも解決しない場合に試したいこと

基本的な対策を試しても上手くいかない場合は、以下の少し発展的な方法も試してみてください。

生成されたバリエーションを確認する: ジェネレーティブフィルは、一度に3つの異なる結果を「プロパティ」パネルに生成します。最初の結果が気に入らなくても、他の2つをチェックしたり、再度「生成」ボタンを押して新しいバリエーションを作らせてみましょう。
生成されたレイヤーを直接編集する: 生成された画像は「ジェネレーティブレイヤー」という特殊なレイヤーとして作られます。このレイヤーに付属している「レイヤーマスク」をブラシツールで編集すれば、生成された部分の一部だけを消したり、逆に見せたりして、手動で微調整することが可能です。
時間を置いてから試してみる: Adobeのサーバーが混み合っていたり、一時的なメンテナンスを行っていたりする可能性もゼロではありません。少し時間を置いてから再度試すと、問題なく動作することがあります。

まとめ

ジェネレーティブフィルでプロンプト通りの結果が出ない時の対処法をまとめます。

プロンプトは具体的に: 「何を・どこで・どうする」を明確にし、時には英語も活用してみましょう。
選択範囲は少し広めに: AIが状況を理解しやすいよう、対象物より少し余白を持たせて、はっきりとした輪郭で選択します。
環境を最新に: Photoshopを常に最新バージョンに保ち、それでもダメならバリエーションの確認やレイヤーマスクでの調整も試みましょう。

これらのポイントを押さえれば、きっとジェネレーティブフィルはあなたの強力な味方になります。諦めずに色々と試して、その可能性を最大限に引き出してくださいね。