「自宅のWi-Fiの電波が弱い、または全く出ない…」そんな経験はありませんか?動画の読み込みが遅かったり、オンライン会議が途切れたりすると、イライラしてしまいますよね。
この記事では、Wi-Fiの電波が出ない、または弱いといったトラブルでお困りの初心者の方に向けて、その原因と具体的な解決策を分かりやすく解説します。この記事を読めば、ご自身で問題を解決できるはずです。
考えられる主な原因は、Wi-Fiルーターの設置場所が適切でないか、ルーターの一時的な不具合の可能性が高いです。まずは簡単な対策から一緒に試していきましょう。
原因1:Wi-Fiルーターの一時的な不具合
原因の解説
Wi-Fiルーターは24時間365日稼働している精密機器のため、長時間連続して使用していると内部に熱がこもったり、アクセスログが溜まったりして、動作が不安定になることがあります。 このような一時的な不具合は、再起動することで解消されるケースが非常に多いです。
具体的な解決手順
機器によって手順が異なる場合がありますが、一般的な再起動方法は以下の通りです。
- Wi-Fiルーターの電源ケーブルをコンセントから抜きます。
- そのまま5分ほど待ちます。 時間を置くことで、本体の放熱が進みます。
- 回線終端装置(ONUやモデム)がある場合は、そちらの電源も抜きます。
- 先に回線終端装置の電源を入れ、ランプの状態が落ち着くまで待ちます。
- 次に、Wi-Fiルーターの電源を入れ、ランプの状態が正常になるまで待ちます。
- スマートフォンやパソコンでWi-Fiに接続できるか確認します。
原因2:Wi-Fiルーターの設置場所が悪い
原因の解説
Wi-Fiの電波は、ルーターを中心に360度球体状に広がります。 そのため、設置場所が悪いと電波が家全体に届きにくくなります。特に、床に直接置いたり、部屋の隅に設置したりすると、電波が遮られやすくなります。 また、水槽の近くや、電波を吸収しやすい木製の棚の中なども避けるべき場所です。
具体的な解決手順
以下のポイントを参考に、ルーターの設置場所を見直してみましょう。
- 床から1〜2mの高さに設置する: 電波は上から下へも広がるため、高い位置に置くことで、より広範囲に届きやすくなります。
- 家の中心付近に置く: できるだけ家全体に電波が行き渡るよう、中心部に設置するのが理想的です。
- 周りに障害物を置かない: 壁や家具、特に金属製のものや水槽などは電波を遮る原因になるため、周りが開けた場所に設置しましょう。
- 電子レンジなどの家電から離す: 電子レンジやコードレス電話、Bluetooth機器などが発する電磁波と干渉し、通信が不安定になることがあります。
原因3:接続している周波数帯が適切でない
原因の解説
Wi-Fiには主に「2.4GHz」と「5GHz」という2種類の周波数帯があります。 それぞれにメリットとデメリットがあり、利用環境によって適切な周波数帯が異なります。
- 2.4GHz: 障害物に強く、遠くまで電波が届きやすいのが特徴です。 しかし、電子レンジなど多くの家電でも利用されているため、電波干渉が起きやすいというデメリットがあります。
- 5GHz: Wi-Fi専用の周波数帯であり、他の家電からの電波干渉を受けにくく、通信速度が速いのが特徴です。 一方で、壁などの障害物には弱く、通信できる距離が短いという弱点があります。
具体的な解決手順
現在接続している周波数帯とは別のものに切り替えて、通信状況が改善するか試してみましょう。
- スマートフォンやパソコンのWi-Fi設定画面を開きます。
- 利用可能なWi-Fiネットワークの一覧(SSID)が表示されます。
- ルーターのSSIDの末尾に「-g」や「-2G」と付いているものが2.4GHz、「-a」や「-5G」と付いているものが5GHzです(メーカーにより表記は異なります)。
- 現在接続している方とは別のSSIDを選択し、パスワードを入力して接続します。
原因4:ルーターのファームウェアが古い
原因の解説
ファームウェアとは、Wi-Fiルーター自体を制御するためのソフトウェアのことです。メーカーは、機能改善やセキュリティ強化、不具合の修正のために、このファームウェアを定期的に更新しています。 ファームウェアが古いバージョンのままだと、通信が不安定になることがあります。
具体的な解決手順
多くのルーターには、自動でファームウェアを更新する機能が付いています。 付いていない場合や、手動で確認したい場合は、以下の手順で更新できます。
- パソコンやスマートフォンから、お使いのルーターの設定画面にアクセスします。
- メニューの中から「ファームウェア更新」「バージョンアップ」などの項目を探します。
- 「更新実行」や「オンラインバージョンアップ」といったボタンを押し、画面の指示に従って更新作業を進めます。
※更新中は絶対にルーターの電源を切らないでください。故障の原因となります。
原因5:接続している機器側に問題がある
原因の解説
Wi-Fiルーターではなく、接続しようとしているスマートフォンやパソコン、ゲーム機などの端末側に一時的な問題が発生している可能性も考えられます。
具体的な解決手順
非常に簡単な方法ですが、接続したい端末を一度再起動してみましょう。 これだけであっさりと問題が解決することがあります。
それでも解決しない場合
上記の基本的な対策を試してもWi-Fiの電波が出ない、または弱い場合は、以下の方法を検討してみてください。
- Wi-Fi中継機を導入する: Wi-Fi中継機は、親機であるルーターの電波を受け取り、その範囲をさらに広げてくれる機器です。 ルーターから離れた部屋や、階が違う場所で電波が弱い場合に特に有効です。
- プロバイダの通信障害情報を確認する: ご自身の環境ではなく、契約しているプロバイダ側で通信障害が発生している可能性もあります。 スマートフォンのモバイルデータ通信などを利用して、契約プロバイダの公式サイトやSNSで障害情報が発表されていないか確認してみましょう。
- Wi-Fiルーターの買い替えを検討する: Wi-Fiルーターにも寿命があり、長年使用していると性能が低下することがあります。また、古い規格のルーターでは、最新の通信速度に対応できないこともあります。もし5年以上同じルーターを使っている場合は、買い替えも有効な選択肢です。
まとめ
最後に、この記事の要点を3つにまとめます。
- Wi-Fiの電波が出ない・弱い場合、まずはルーターの「再起動」と「設置場所の見直し」を試すのが効果的です。
- 利用環境に応じて、障害物に強い「2.4GHz」と速度の速い「5GHz」の周波数帯を使い分けましょう。
- 基本的な対策で改善しない場合は、「中継機の導入」や「ルーターの買い替え」、「プロバイダの障害情報確認」を検討してみてください。
この記事が、あなたのWi-Fiトラブル解決の一助となれば幸いです。快適なインターネット環境を取り戻しましょう!

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