「承知いたしました」を使おうとしても、とっさに出てこなかったり、本当にこの場面で使って良いのか不安になったりして困っていませんか？
この記事を読めば、そのお悩みは解決できます。「承知いたしました」が適切に使えるようになり、ビジネスコミュニケーションがよりスムーズになるでしょう。
主な原因は、言葉の意味を正確に理解していないか、相手や状況に合わせた使い分けができていない可能性が高いです。
使う相手を間違えている
「承知いたしました」は、相手への敬意を示す「謙譲語」と、丁寧な表現である「丁寧語」を組み合わせた、非常に丁寧な言葉です。 そのため、使う相手を間違えると、かえって不自然な印象を与えてしまいます。
原因の解説
「承知いたしました」は、上司や取引先など、自分より目上の相手に対して、指示や依頼を理解し、受け入れたことを伝える際に使用するのが適切です。 同僚や部下に対して使うと、丁寧すぎ て堅苦しい印象を与え、円滑なコミュニケーションの妨げになる可能性があります。
具体的な解決手順
- 相手との関係性を確認する: まず、話している相手が自分より目上か、同等、もしくは目下かを確認しましょう。
- 目上の相手に使う: 上司、クライアント、顧客など、敬意を払うべき相手からの指示や依頼に対しては、「承知いたしました」を使いましょう。
- 同僚や部下には別の表現を使う: 同じ立場や目下の相手には、「わかりました」「了解しました」といった、より簡潔な表現を使うのが自然です。
「了解しました」や「了承しました」を誤って使っている
「承知いたしました」の代わりに「了解しました」や「了承しました」を、目上の方に使ってしまっていませんか？実はこれは、相手に失礼な印象を与えてしまう可能性があるため注意が必要です。
原因の解説
「了解」という言葉には、物事の内容や事情を理解して認めるという意味合いがありますが、相手を評価するようなニュアンスを含むため、目上の方に使うのは不適切とされています。 「了承」も同様に、相手の申し出などを納得して聞き入れるという意味合いが強く、目上の方に使うのは避けるべき表現です。
具体的な解決手順
- 「了解」「了承」の意味を理解する: まず、これらの言葉が目上の方には適さないことを覚えましょう。
- 目上の相手には使わない: 上司や取引先からの連絡に対しては、「了解しました」や「了承しました」は使わず、「承知いたしました」を使いましょう。
- 言い換えの癖をつける: これまで「了解しました」を使いがちだった方は、意識的に「承知いたしました」に言い換える練習をすると良いでしょう。
状況に合わない、より丁寧な表現がある
「承知いたしました」は非常に丁寧な言葉ですが、状況によってはさらに適切な表現が存在します。特に、お客様やより高い敬意を示したい相手には、「かしこまりました」の方がふさわしい場合があります。
原因の解説
「かしこまりました」は、「承知いたしました」と同様に敬意を表す言葉ですが、相手の依頼や命令を謹んでお受けするという、より強い敬意のニュアンスが含まれます。 そのため、特に顧客対応などの場面でよく使われます。
具体的な解決手順
- 相手と状況を判断する: 相手が顧客であったり、最大限の敬意を払うべき重要な取引先であったりする場面かを見極めます。
- 「かしこまりました」を使い分ける: 顧客からの注文や依頼に対しては、「かしこまりました。ただいま手配いたします。」のように使うと、より丁寧で好印象です。
- 社内では「承知いたしました」が一般的: 社内の上司などに対しては、一般的に「承知いたしました」で十分丁寧な表現とされています。
それでも解決しない場合に試すこと
基本的な対策を試しても、「承知いたしました」がスムーズに出てこない場合は、以下の点を試してみてください。
- 言葉の前にクッション言葉を置く: 「はい、承知いたしました。」のように、一呼吸置くことで言葉が出やすくなります。
- 内容を復唱してから伝える: 「〇〇の件、承知いたしました。」というように、何について承知したのかを具体的に加えることで、単に言葉を発するだけでなく、内容の確認にもなり、落ち着いて返答できます。
- 漢字表記に注意する: メールなどで使用する際、「承知致しました」と漢字で書くのは誤りです。 正しくはひらがなで「承知いたしました」と書くことを覚えておきましょう。
まとめ
- 「承知いたしました」は、自分より目上の相手に使う正しい敬語です。
- 同僚や部下には「わかりました」「了解しました」、顧客などには「かしこまりました」といったように、相手や状況に応じて使い分けましょう。
- 「了解しました」や「了承しました」は目上の方に使うのは避けましょう。
この記事で紹介したポイントを意識すれば、もう「承知いたしました」の使い方で迷うことはありません。自信を持って、円滑なビジネスコミュニケーションを実現してください。
コメント