「朝起きたら声が出ない…」「大事な会議なのに声がかすれてしまう…」など、急に声が出なくなって困っていませんか?
大切な場面で声が出ないと、とても焦ってしまいますよね。この記事を読めば、なぜ声が出ないのか、どうすれば良いのかが分かり、落ち着いて対処できるようになります。
主な原因は「風邪などによる喉の炎症」か「声の使いすぎ」の可能性が高いです。しかし、それ以外にも考えられる原因があります。
この記事では、声が出なくなる原因と、ご自身でできる具体的な対処法を分かりやすく解説します。
原因1:風邪やウイルス感染による喉の炎症(急性喉頭炎)
風邪のウイルスや細菌に感染すると、喉にある声を出すための器官「声帯」が炎症を起こして腫れてしまうことがあります。 これが、声が出なくなったり、ガラガラ声になったりする最も一般的な原因の一つです。
原因の解説
声は、左右の声帯が振動することで生まれます。しかし、炎症で声帯が腫れると、うまく振動できなくなり、声がかすれたり出にくくなったりするのです。
具体的な解決手順
- 安静にする: 何よりもまず、喉を休ませることが大切です。できるだけ声を出さずに過ごしましょう。
- 部屋の加湿: 空気が乾燥すると喉の炎症が悪化しやすくなります。加湿器を使ったり、濡れタオルを干したりして、部屋の湿度を50~60%に保ちましょう。
- こまめな水分補給: 喉を潤すために、こまめに水分を摂りましょう。 水や白湯、麦茶などがおすすめです。
- 喉に優しい食べ物を選ぶ: 喉への刺激が少ない、おかゆやスープ、ゼリーなどを摂るようにしましょう。
原因2:声の使いすぎ(声帯炎・声帯結節・声帯ポリープ)
カラオケで歌いすぎた、スポーツ観戦で大声援を送った、長時間しゃべり続けたなど、声を酷使した後に声が出なくなることがあります。
原因の解説
声の出しすぎは、声帯に大きな負担をかけ、炎症(声帯炎)を引き起こします。 日常的に声を酷使する職業の方(教師、歌手など)は、声帯に硬いタコのようなものができる「声帯結節」や、血豆のようなポリープができる「声帯ポリープ」を発症することもあります。
具体的な解決手順
- 沈黙療法(声を बिल्कुल 使わない): 声帯の炎症を抑えるには、声を出さないのが一番の治療法です。
- ひそひそ話も避ける: 意外かもしれませんが、ひそひそ話はかえって喉に負担をかけるため避けましょう。
- 刺激物を避ける: 喫煙や飲酒、唐辛子などの香辛料は喉を刺激するため、控えてください。
原因3:ストレス(心因性失声症)
強いストレスを感じた後に、突然声が出なくなることがあります。 これは「心因性失声症」と呼ばれ、喉自体に異常がないのに声が出せなくなる状態です。
原因の解説
精神的なストレスが自律神経のバランスを乱し、発声に関わる筋肉がうまく機能しなくなることで起こると考えられています。 喉の痛みや発熱などの症状がないのに、ささやき声のようになったり、全く声が出なくなったりします。
具体的な解決手順
- リラックスできる時間を作る: ぬるめのお風呂にゆっくり浸かったり、好きな音楽を聴いたりして、心身をリラックスさせましょう。
- 十分な睡眠をとる: 睡眠不足はストレスを増大させます。意識して十分な休息をとりましょう。
- 専門医に相談する: ストレスの原因から離れるのが難しい場合は、心療内科や精神科に相談することも一つの方法です。
原因4:加齢による声帯の変化(声帯萎縮)
年齢とともに声帯が痩せて弱っていく「声帯萎縮」も、声が出にくくなる原因の一つです。
原因の解説
加齢により声帯の筋肉が衰え、声帯がうまく閉じなくなることで、息が漏れてかすれた声になったり、声量が小さくなったりします。
具体的な解決手順
- 軽い発声練習: 無理のない範囲でハミングをしたり、ゆっくりと低い声から高い声まで出す練習をしたりすることが、声帯の筋肉を維持するのに役立ちます。
- おしゃべりを楽しむ: 会話をすることも声帯のトレーニングになります。家族や友人と積極的に話す機会を作りましょう。
それでも解決しない場合に試すこと
基本的な対策を試しても声が出ない、または症状が2週間以上続く場合は、他の原因が隠れている可能性があります。
- 耳鼻咽喉科を受診する: 喉の専門医である耳鼻咽喉科を受診しましょう。 内視鏡(ファイバースコープ)で声帯の状態を直接診てもらうことで、正確な原因が分かります。
- 市販薬を利用する: 喉の炎症を抑える成分が含まれた市販薬やトローチ、漢方薬などを試してみるのも一つの方法です。 購入の際は、薬剤師に相談しましょう。
- 重大な病気の可能性も考える: 非常に稀ですが、喉頭がんなどの病気が原因で声が出にくくなることもあります。 長引く声のかすれは放置せず、必ず専門医に相談してください。
まとめ
声が急に出なくなると驚きますが、慌てずに対処することが大切です。
- 声が出ない主な原因は、風邪による炎症や声の使いすぎです。
- まずは喉を休ませること(安静・沈黙)、そして加湿と水分補給を徹底しましょう。
- 症状が長引く場合や、息苦しさなど他の症状がある場合は、迷わず耳鼻咽喉科を受診してください。
この記事が、あなたの声の悩みを解決する一助となれば幸いです。早く元の素敵な声に戻ることを願っています。

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